医療事故?訴えてやる!・・の行く末|つくばで歯医者をお探しなら高瀬歯科医院

メニューを開く
Tel.029-879-0082 簡単ネット予約

ブログ

ドクターブログ

医療事故?訴えてやる!・・の行く末

ごく限られた、一部の患者さんへのメッセージかも知れません。

昨今、なんでもクレーム、酷いと「訴えてやる!」のご時世です。
それは医療に限らず、各種接客業等、公立学校までも対象になりつつあります。

しかし、考えて下さい。

クレームまがいの「訴えてやる!」で、誰が得をしますか?
本当に深刻な医療事故は当然別ですよ。
ただ、最近、クレームまがいの「訴えてやる!」が増えているように
思います(世の中全体的に)。

例えば、欧米の医療先進国の歯科ではクレームの気配を感じると
ハイリスクな診療は避けて、残せる可能性のある歯でも抜歯します。
治療したことにより訴訟になる医療機関側の経営リスクを考えてのことです。
抜歯してしまえば証拠も残らないし訴訟にもなりません。
あとは患者さんが入れ歯になろうが、歯の無い生活を送ろうが知りません。

それで、いいんですか?

ダメでしょ!
歯科医師は可能性があれば最大限頑張る。
結果は良くても悪くても患者さんは受け入れる。
その信頼関係がないと、治療に踏み切れない世の中になってしまったんです。

歯科より産科で先に事件が発生しました。
いま、出産難民とか、産科が少ないとか言ってますが、
正確には「やむを得ず少なくなった」んです。
その発端となった事件が下記参考記事の、某病院での出来事です。
これを境に、産科は閉鎖して「婦人科はするが産科は辞めました」
という医療機関が一気に広まって、現在があります。
参考記事
産科が例ではありますが、検察側の主張は悪意に満ち満ちています。
どうにか立件して有罪にして保険金を引き出そうと見え見えです。
その点に関しては、後日、検察首脳からも「何であんなもの立件したんだ?」と非難が出ています。
産科が例ではありますが、医療の本質は・・・
「本来的に結果の完全な予測が不可能な営みである医療行為について、
「結果が予見出来たにもかかわらずそれを回避しなかったこと」を罪とする業務上過失致死罪の適用はナンセンスであり、
これがまかり通るならば出産を始めとするリスクを伴う医療行為を引き受ける者は存在しなくなるとの批判がある」
という事です。
そして現実に、「婦人科はするが産科は廃止」した医療機関が激増し、
出産難民が発生したわけです。

医療とは、先ずお互いの信頼関係が大切です。
歯科に限らず、患者さんが診療を断られたり「大きな病院に紹介しますね」
と、手放される理由の一つには、医師・歯科医師側のリスク回避が根付きつつあります。
このままで良いのでしょうか?
良くないですよね。
当院ではリスクについて十分説明の上、なるべく当院で診療しようと考えています。
しかし、「失敗したら訴えてやる!」という患者さんに対しては、診療をお断りします。

ページトップへ